相手との距離を縮めるには?類似性の法則で信頼性は高まる

「類は友を呼ぶ」

この言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。

この言葉の通り、人は自分と共通点が多い人に同調する、すなわち親近感を持ちます。

こういった心理現象を「類似性の法則」と呼びます。

今回はこの「類似性の法則」が、なぜ作用するのか、どんなシーンでみられるのか、解説していきます。

類似性の法則を知ろう

まずは、類似性の法則とは何かを知りましょう。

類似性の法則とは?

類似性の法則とは、共通点が多いほど親近感が生まれる心理の事を言います。

考えてみて欲しいのですが、あなたの親しい友人もあなたと似た要素を持つ人ではないでしょうか。

例えば、身長や外見、趣味や能力などです。これらに相違があれば仲良くなりにくいと言われています。

類似性の法則が働く仕組み

類似性の法則はなぜ働くのか。

それは、人は自分と似た人が近くにいた方が居心地が良いからです。

自分と似ていない人が近くにいると、自分の考えを「否定される」といった事が常々起きます。

それにより「好意の返報性」や「嫌悪の返報性」といった「返報性の原理」が作用することにより、人が持つ「承認欲求」が満たされ、「自分と類似性がある人」=「好き、一緒に居たい」となるのです。

この類似性の法則は「外見」「性別」「能力」「思想」「出身」「家族構成」など、あらゆる要素に対して働きます。

類似性の法則の有効性(シーン別)

ビジネスシーン

ビジネスシーンでは、相手との共通点をどれだけ見つけられるかで、結果が変わってしまいます。

先述した「思想」や「能力」など、相手との共通点を見つけ、相手に共有することで、相手の好意を獲得することができます。

例えば、相手が剣道を習った経験があった場合を想定しましょう、

この場合、自分自身が剣道を習った経験があれば一番良いのですが、そうでなくても心配ありません。以下のような会話で共通点を無理やり作ることも出来るのです。

「私は、学生時代、剣道部だったんですよ」

「ほ~、僕の父も弓道を習っていましたよ。武道って良いですよね。」

少しコールドリーディングの要素が入っているかもしれませんが、こんなんでも良いのです。

また、「共通の敵」といった同じ目標を持つことも大事です。

「業界の情報を共有して一緒に儲けましょう」といった場合と、

「Z社からシェアを奪うために業界の情報を共有しましょう」では、

後者の方が効果は高いとされています。

恋愛シーン

次に恋愛シーンを見ていきましょう。

恋愛においては、ミラーリングを使いましょう。ミラーリングとは、鏡(ミラー)ように相手の動作の真似をする心理テクニックです。

相手が飲み物を飲んだら一緒に飲み物を飲む、相手が笑ったら一緒に笑う、相手が落ち込んだ時は一緒に落ち込む。

これらの動作は相手との共通点となります。そして自然に繰り返すことにより相手から好意を獲得することができます。

ここで注意して欲しいのでは、自然に行うということです。大袈裟に行うとバカにされたように思われてしまうので注意してください。

まとめ

  • 類似性の法則とは、共通点が多いほど親近感が生まれる心理の事を言う
  • 類似性の法則は、「返報性の原理」によって作用する
  • 類似性の法則は、あらゆる要素に対して働く