あいまいな「課題」の正体が判明!!意味を徹底リサーチ

「問題」の意味はすぐにわかったけど、「課題」は人によって言っていることが違う!こんなことってありませんか?その疑問を解決するため、徹底的にリサーチしました。

課題を辞書で調べてみた

広辞苑

題、また問題を課すること。また、課せられた題・問題。「今後に残された―」

引用元:広辞苑

なるほどなるほど。他者から与えられた問題か他者に与えた問題を「課題」というのか。

大辞林

(1)仕事や勉強の問題や題目。「休暇中の―」「―を与える」「―図書」

(2)解決しなければならない問題。「当面の―」「緊急―」

引用元:大辞林

ふむふむ。問題や題目・・・ん?解決しなければならない問題?先ほど紹介した広辞苑と少し意味合いが違うような・・・。

大辞泉

(1)与える、または、与えられる題目や主題。「論文の―」「―図書」

(2)解決しなければならない問題。果たすべき仕事。「公害対策は今日の大きな―である」「緊急―」

引用元:大辞泉

どうやら大辞林と大辞泉は同じニュアンスのようですね。

新辞林

(1)仕事や勉強の問題や題目。

(2)解決しなければならない問題。「当面の―」

引用元:新辞林

辞書によると「解決しなければならない問題」というのが答えのようですね。

次に英語の意味を調べてみましょう。

課題を英語の意味から調べてみた

ジーニアス英和和英辞典

subject

[C]題目, 主題;話題, 議題

issue

[C](緊急の)問題(点)

problem

[C](困難な)問題, 疑問, 難問 ; (数学などのテスト)問題

exercise

[C]〔…の〕練習問題〔in〕‖課題を勉強する do [work at] one’s exercises

assignment

[C]《正式》研究課題

challenge

[C](やりがいのある)課題, 難問‖実質的軍縮こそ今日の課題のひとつだ Real arms control is one of the challenges today.

引用元:ジーニアス英和和英辞典

なんと「課題」という言葉は、英語に訳すと7つもの意味がありました。日本語がいかにあいまいな言語であるか、よくわかりますね。

課題をネットから調べてみた

前提条件として、「問題」とは理想と現状の「ギャップ」であり、発生そのものである「事象」とします。

簡単にいうと今、目の前で起こっている「困った出来事」と捉えてください。

名詞として使う

「解決するべき問題」として名詞と捉える、という解釈がありました。

つまり「課題」とは、「解決するべき」というキーワードと「問題」というキーワードがセットになった言葉であり、人が能動的に問題視している言葉というものです。

少し難しい言い方をしてしまいましたが、要は辞書の答えと同じ解釈ということです。名詞として捉えているため、「課題を解決する」という文は違和感がありません。逆に「課題を達成する」という言葉は意味としておかしくなりますね。

行動として使う

「問題を解決するために起こす行動」や「問題を解決するために何をするか」といった「行動」に焦点をあてる捉え方もありました。

こちらはどちらかというと、ビジネスパーソンが捉えているイメージです。行動として捉えるので、「課題を達成する」もしくは「課題が未達であった」という文にしても違和感がありません。

一方、「課題を解決する」という文にすると「問題を解決するために起こす行動」を否定することになり「何もしない」という意味に変わってしまうため、文としておかしくなってしまいます。

課題は組織でどう使われているか調べてみた

都庁職員に聞いてみた

知り合いの都庁職員に聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

「少なくとも都庁では、『ある目標を達成するために障壁となっていること』として、課題を使うよ。『そしてその課題を解決するためにはどうするべきか』っていうのも表現としてよく使う。結論、名詞として使うね。」

え?まじ?

「うん、都庁では『問題解決』って言葉をよく使う。ちなみに経産省でもよく聞くね。都庁のHPにも『都政課題解決に向けた~』って言葉が実際に使われているよ。」

↓これがそのHPです。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/07/29/05.html

ほ、ほんまや・・・。

さすが都庁職員ですね。明確な答えが返ってきます。

大学教授に聞いてみた

次は、知り合いの大学教授に聞いてみました。

「言葉っていうのは、その人を取り巻く環境で変わるからね~。なんとも言えないね~。あまり深く考えない方が良いよ!」

この人は本当に、高い倍率を勝ち抜いて教授の座を手に入れた人なのだろうか・・・。余談ですが、大学教授の採用倍率は地方でも30倍~、有名大学になると200倍~になるとやら・・・。

よし次いこう!

経営コンサルタントに聞いてみた

知り合いの経営コンサルタント(個人)に聞いてみました。

「行動って意味で使う場合が多いですね。一つ例を挙げると『火山が噴火した』は『問題』です。私たちが仮に建設会社だった場合、『火山が噴火した影響で交通機関がストップしたので、交通機関を復旧させるために復旧工事を行う』が『課題』となります。でも正直、相手にニュアンスが伝われば良いので、特にこだわりはありません。『課題達成』と言って伝わらなさそうな相手には、あえて『課題解決』と使ったりもしています。」

なるほど。さすがコンサルタント!相手に伝わることを第一に考えていますね。

同僚に聞いてみた

最後に、同僚に聞いてみました。

「何かにチャレンジしたい!やってみたい!そんな気持ちを課題と呼んでいます!」

同僚は「何かにチャレンジしたい!」というポジティブな気持ちを「課題」と呼んでいるそうです。

課題の正体

様々な考え方や捉え方がある、ということがわかりました。

ヒカリの出した結論、それは・・・

「みんな違って、みんな良い」

っていうのは冗談で(笑

ヒカリの個人的な結論ですが、

前後の文章と職場の環境で、「課題」の意味は変化する

に落ち着きました。

なので、好きな意味で捉えて使って良いと思います。

今回は、「課題の正体」について調べてみました!皆さんのお役に立てば幸いです!