ビジネスで話すスピードを意識していますか?声のトーンも重要です!

「何だかあの人の言葉には重みがあるなぁ」

「よく考えると良いこと言ってるんだけど心に響かない」

「めちゃくちゃエモい説明だったけど、よく考えたら大したこと言ってないな」

など、経験ありませんか?

これらはもしかしたら、声のトーンと話すスピードによって印象を操作されているかもしれません。

人は話の内容だけでなく、「話のスピード」と「声のトーン」からも知らない間に影響を受けてしまっています。

本記事では、そんな話し方の影響メカニズムや、シーン別の最適な「話すスピード×声のトーン」を解説していきます!

話すスピードの影響

まず、話すスピードについて解説します。

話すスピードが与える印象

話すスピードが与える印象は、早口だと、「頭の回転が早い」「落ち着きがない」「せっかち」といったものです。

次に、話すスピードが遅い場合の印象ですが、「おおらか」「優しそう」「行動が遅い」といったものが挙げられます。

このことから、味方には遅いスピードではっきりと、敵対する相手には早いスピードで反論させる隙を与えないように話すことが有効と考えられています。

ポイント!

  • 相手が既に知っている情報の場合、また賛成の場合、「遅いスピード」で話す
  • 相手が知らない情報の場合、また敵対している場合、「早いスピード」で話す

話すスピードの目安

人が聞き取りやすい話のスピードは、300文字/分と言われています。このことから、話のスピードの目安は以下のようになると定義づけられます。

【遅い】240文字/分 (50字を12.5秒で話す)

【普通】300文字/分 (50字を10.0秒で話す)

【早い】450文字/分 (50字を6.67秒で話す)

実際にどれくらいのスピードなのか、以下の例文(50文字)をそれぞれのスピードを意識して読んでみましょう。※早く話す場合は、6.67秒で読む

「わたしは夏が大好きです。スイカの季節ですし、アイスが美味しい。海水浴ができたり、花火もできます。」

どうでしょうか?大体の感覚は掴めましたか?

声のトーンの影響

次は、声のトーンについて解説します。

声のトーンが与える印象

声のトーンが与える印象ですが、高いと、「元気」「明るい」「うるさい」といったもの になります。

逆に低いと、「落ち着いている」「信頼できる」「恐い」といった印象になります。

声のトーンの目安

トーンの目安として高い声は「さかなクンさん」の声、低い声は「中尾彬さん」の声を思い描いて頂くと、イメージしやすいです。

さかなクン「ギョギョギョっ!?これは珍しい魚ですね~!」

中尾彬「じゃ何かい?お前さん・・・(渋い感じで)」

てな具合ですね。

組み合わせによる影響力

話すスピードと声のトーンは、大きく4通りに分けることができ、その組み合わせによって相手に与える印象が変わってきます。

早口×高い声

元気の良さや、熱意といった印象を聞き手に与える

早口×低い声

賢く冷静といった印象を聞き手に与える

遅い×高い声

おおらかで、優しげな印象を与え安心させる

遅い×低い声

落ち着きや真剣さ、また緊張感を聞き手に与える

シーン別最適な「話すスピード×声のトーン」

プレゼンテーション

「遅い×低い声」+「早口×高い声」

データなどの事実を伝える場合は、「遅い×低い声」で落ち着いた様子を伝えます。

エモさを演出するなど、感情に訴えかける場合は「早口×高い声」を意識しましょう。

早口は聞き手が受ける情報の信頼性が増すため、エモさを演出する際に積極的に使うと良い効果につながります。

商談

「早口×低い声」+「遅い×低い声」

「早口×低い声」で賢さや冷静さを印象づけましょう。「早口×高い声」だと相手に舐められる可能性があるので注意です。

また、「遅い×低い声」でこちらの真剣さや緊張感を伝えるのも効果があります。

部下との会話

「遅い×高い声」+「遅い×低い声」

基本は、「遅い×高い声」で部下に対して安心感を与えつつ、重要なところは「遅い×低い声」で真剣さや緊張感を演出しましょう。

採用面接(企業側)

「遅い×高い声」+「早口×高い声」+「遅い×低い声」

基本は、「遅い×高い声」で相手の緊張をほぐし、本音を聞き出しやすい環境を作ります。

企業理念を語るときは「早口×高い声」で熱意を伝え、志望動機や本気度をはかりたい時は「遅い×低い声」で緊張感を伝えます。

その他の影響力

話すスピードと声のトーン以外にも相手に与える印象を簡単に操作できます。どんなものがあるか簡単に説明しますね。

ボディランゲージ

身振り手振りなどの肉体の動作による非言語語ミュニケーションの一つです。

「腕組みを行なっている場合は、不安感を抱いている」といったような、人間が直感的に相手の動作から感じてる心理を利用して相手への印象を操作します。

代表的な手法として、相手の動作を真似する「ミラーリング」があります。人は自分と似た行動をする者に好感を持つため、ミラーリングを行うと相手との信頼感を高めることができます。

微表情

人が無意識に行なっている0.2秒ほどの一瞬の表情です。知識がなければ、この微表情を隠すことは難しいですが、訓練によって「意図的」に微表情を作り出して相手への印象を操作することができます。

時間帯

時間帯も重要です。朝は頭がスッキリしているため、相手の話を注意深く聞くことができるため、説得するには向いていません。

一方、夕方だと脳が疲れており、判断力が低下するため、説得するに向いた時間と言えます。

まとめ

  • 話すスピードは、その早さで相手に与える印象が違う
  • 声のトーンは、その高さで相手に与える印象が違う
  • よって、「話すスピード×声のトーン」で相手に与える印象を操作することが出来る
  • この他にも様々な手法で相手への影響力を高めることが出来る