「紫の牛」を売れ!常識破りのマーケティング術!

ナメリーヌ
先日、取引先の社長が、「紫の牛」を探せ!見つけるんだ!と
社員に向かって怒号を飛ばしていました。
紫の牛なんているんですね・・・。
ヒカリ
あー・・・それは比喩だね。
「あるもの」を「紫の牛」に例えているんだ。

マーケティングに関する著作で有名なセス・ゴーディン氏をご存知でしょうか。

今回は、セス・ゴーディン氏の代表作の著書『「紫の牛」を売れ!』から「紫の牛」を解説したいと思います。

「紫の牛」とは?

「紫の牛」とは、いったい何なのか?

セス・ゴーディン氏は、著書『「紫の牛」を売れ!』の中でこう語っています。

マーケティングについては、五つの「P」ということが言われてきた(五つ以上あるが、みんなそれぞれ気に入ったものを五つは持っている)。(略)

本書は新たな要素、にわかに非常に重要になったPの要素について述べたものである。新たなPとは、「紫の牛(Purple Cow)」である。(略)

牛というのは、しばらく見ていれば退屈するものだ。申し分のない牛もいれば、魅力的な牛もいる。素晴らしく個性的だし、つややかで美しいけれど、それでもやはり退屈するものだ。

しかし、「紫の牛」がいる。それなら興味を引くだろう(しばらくは・・・)。

「紫の牛」のもっとも重要な点は、常識破りだということに違いない。


「紫の牛」を売れ!セス・ゴーディン(門田美鈴[訳])

そう、紫の牛とは、目立つものであり、常識破りなものである、ということです。

なぜ、「紫の牛」が必要なのか

では、なぜ「紫の牛」は必要なのでしょうか。

答えは簡単です。誰もその商品を欲しがっていないからです。

現代はクオリティの高いもので溢れています。どの商品も万人受けする使い勝手の良いものであり、同じカラー展開、同じサイズ、同じ値段です。ひどい商品は、OEMとして一社が作り、様々なブランドを通して販売しているのが現状です。

さて、そんな現代であなたはどの商品を選びますか?

少しでも安いもの?好きなブランド?好きなカラーがあるもの?

こんな数ある商品の中で、自分の商品を知ってもらうのは困難です。

だからこそ、「紫の牛」を売るのです。

まずは自分の商品を「知ってもらう」必要があります。なぜなら誰もあなたの商品を知らないからです。

知っていても、その他多数の商品と同じなら誰も興味を持ちません。お金を使って買おうとも思いません。他と同じなら優先順位が低くなるのです。

みんなが怖がることこそが「紫の牛」である

みんなが怖がっている、やりたがらないものこそ、紫の牛である可能性が高い。

日本人は、小学校のうちから集団行動の英才教育を受けます。だからこそ「協調性」を大事にして、みんなと同じことを行う事に安心感を覚えるのです。

みんな臆病なのです。しかし、臆病なままだと絶対に「紫の牛」を生み出す事は出来ません。常識やぶりである、ということは非凡である、ということです。

そんな非凡性は、協調性を大事にするタイプの他人から嫌われるリスクもあります。しかし、そこを乗り越えてこそ、「紫の牛」を手に入れることができるのです。

私も多くの他人と同質化せず、「紫の牛」になれるよう、頑張っていきたいと思います。

(どんな終わり方や・・・笑)